《待ち合わせ》の魔法


午後に、三条京阪の高山彦九郎銅像前を二回通り過ぎた。

往きにふと目に留まった白い日傘の若い女性。

外は36度の暑い中、時計とにらめっこして待ち合わせだろうか?
30分後、帰り道で何気なく銅像に目をやると、
まだ あの女性が立っている。

あれ、まだ会えてないのかしら?
連絡はつかないのかしら?
携帯は…?

そのとき ずいぶん昔の自分の待ち合わせのシーンが甦った。

20代の頃には携帯はなかったから
待ち合わせは
日時 場所
をしっかり確認していた。

街角で待ち合わせをするとき、
自分が早く着いたときには
約束の時間まで
そわそわして落ち着かず

たかが五分 されど五分…

長く感じたものだ。
相手が時間になっても現れなかったら…
間違えているのじゃないか…

もしかしてすっぽかされるのだろうか…

ドキドキして立っていた。

期待と不安で、小さな心が風船のようにパンパンに膨れ上がり あわや破裂寸前のそのとき…

彼方から待ち合わせの相手が走ってくるのが見えたりすると
私の心の風船はポゥンと軽やかに弾みだす。

風船には相手への想いが
いっぱい詰まっているから…

膨らませたのは
《待ち合わせ》の 魔法。

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